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受賞

鳥居宏次特任教授が経産大臣賞を受賞

EASEプロジェクト代表 鳥居宏次特任教授(奈良先端科学技術大学院大学 前学長)が経産大臣賞を受賞いたしましたのでご報告申し上げます。

情報化月間推進会議(議長:児玉幸治・日本情報処理開発協会会長)が表彰する
『平成18年度情報化促進貢献個人表彰』において、『経済産業大臣表彰(情報化促進部門)』

表彰理由は、「エンピリカルソフトウェア工学を提唱し、ソフトウェア工学に関する国際的な研究組織の創設に主導的な役割を果たす。文部科学省「データに基づくソフトウェア開発支援システム(EASEシステム)」プロジェクトにおいて研究代表者を務め、産業界と学会との連携の枠組みの構築に大きく寄与。」となっており、鳥居特任教授が取り組んだ業績が認められた結果となりました。

鳥居特任教授 プロフィール
大阪大学大学院工学研究科修了。
1967年に通商産業省工業技術院電気試験所(現:産業技術総合研究所)入所。
1984年に大阪大学基礎工学部教授となり、1991年に奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科教授に就任。
附属図書館長、情報科学研究科長、副学長を経て、2001年学長に就任、同学の発展に尽力。
2005年特任教授に就任、現在に至る。
専門分野はソフトウェア工学。
ACMフェロー、IEEEフェロー、情報処理学会フェロー、電子情報通信学会フェロー


授賞式

表彰状


受章した感想

「賞」はソフト屋には縁が無い(?)

情報分野ではノーベル賞をはじめとして、ほとんど賞らしいものがないので、案外この分野に携わる人間は賞と無縁の者が多いというのが実感です。賞では選考委員会や委員の個性もあり、水物と思っていますが、ともかくも、このたびの経済産業大臣賞をいただけたことを素直に喜びたいと思います。しかも、最近の大学への期待の一つとして、産学連携による社会貢献が重要な使命と位置づけられていますので、文部科学省傘下の大学の人間としては、光栄なことと思っています。


賞状の文面に「エンピリカル」

「エンピリカルソフトウェア工学の提唱と、・・」
ということになっており、この文面には重要な意義を感じています。
われわれのEASEプロジェクトは2003年4月から発足したのですが、ソフトウェアの産学連携の実現を標榜したプロジェクトです。具体的なイメージもなくて単に産と学とに橋をかける、というようなきれいなことでは産学の連携は無理だとの信念に基づいています。所属している大学の奈良県ではなくて、大阪の千里中央駅前の千里ラボを準備して、「千里エンピリカルソフトウェアラボ」という名称で、企業からの出向者と一般にポスドクと言われる博士の学位をとっている新進気鋭の研究者とが職場を同じにすることにしました。千里中央は新幹線の新大阪駅、および、伊丹空港からともに10分から20分程度の近さというのがこの場所を選んだ最大の理由です。ソフトウェアではどうしても東京に(時間的、論理的に)近いことが必須だと思っています。
今でもそうですが、3年前は「エンピリカル」という言葉になじみがなくて、実証的とか実験的とか日本語の注釈をつけながらでした。しかし、それから3年半たち、大臣からいただいた賞状に使っていただけたことに対して大きな意義を感じるのです。


受章の文面でのもう一点は国際貢献

その1例はISERNというエンピリカル思考のソフトウェア工学者の集まりを海外の仲間数人と主宰して、1994年に奈良で立ち上げました。会員制で参加制限していますが、主に欧州が中心に年次総会では50人を超えてしまって大きくなりすぎました。それに関連して数年遅れで公開の国際会議としてISESEを奈良で立ち上げたりもしました。一方、長い歴史を持つメトリックス国際会議というのがあったのですが、来年度からはISESEが実質吸収合併するような形で二つが一つになってESEMとなって来年度はスペインでの開催が予定されています。


最近のEASE成果とこれから

関係者が汗水流して研究に励んだ結果、オープンソースとして出せたのがEPMという若干分析機能のあるデータの自動収集ツールです。とかく、オープンソースだけでは誰でも気軽に使いこなせないものですから、今回は経産省傘下のIPAにより独立にパッケージ化されることになりました。ここでも関係者の大変な努力により、「学」の成果が産に貢献できる新しいスタイルが実現しつつあります。データ収集だけをしても、さらに自動収集化しても、そのデータの使い道がわからなければ無意味です。したがって、最近のEASEはデータの分析方法、それに関連して他プロジェクトをいかに参考に出来るのかというデータマイニング、そして当然のことながらプロセス改善にどのように貢献できるのか、という方面へ広げつつあります。
今回の受賞をきっかけに、EASEプロジェクトの成果が机上の空論で論文を書くだけの研究ではなく、成果が現実に広く社会に還元できてこそ、国家プロジェクトの使命の一端を実現しているという理念を常に忘れないようししたいものです。関係者のみならず皆さんがたの関心が持続できるような成果を出すべく、仲間ともどもEASEプロジェクトの残る1年5ヶ月を切磋琢磨し続けたいと改めて思っております。


鳥居 宏次


SEC journal  最優秀論文賞を受賞

2006年度の間に SEC journal に投稿された論文から4本の論文がノミネートされ、下記 SEC コンファレンスにて プレゼンテーション形式で最終審査が行われました。

IPA Forum 2006 SECコンファレンス/特別講演

大杉 直樹, 角田 雅照, 門田 暁人, 松村 知子,
松本 健一, 菊地 奈穂美,"企業横断的収集データ
に基づくソフトウェア開発プロジェクトの工数見積もり,"
SEC journal, No.5, pp.16-25, February 2006.


the International Conference on Software Process and Product Measurement (Mensura2006)
にて”Best Paper Award”を受賞

スペインのCadizで開催されましたMENSURA2006,International Conference on Software Process and Product Measurementに参加し、
神谷芳樹氏が”Best Paper Award”を受賞いたしました。

神谷 芳樹, 菊地 奈穂美, 松村 知子,
大杉 直樹, 門田 暁人, 肥後 芳樹,
井上 克郎, Mike Barker, 松本 健一,
"the International Conference on Software Process and Product Measurement (Mensura2006)"



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